ー入学式・模擬試験ー

3/8

24人が本棚に入れています
本棚に追加
/113ページ
壇上に来たのは赤色の髪を逆立てているが、身長は150センチぐらいで童顔。見た目的には明らかに小学生にしか見えない少年だった。 「やぁ、一年生達。俺は赤沢世音(あかざわ ぜおん)。冥王学園の生徒会長であると共に、学園最高位の『覇王』だ。まぁ、突然そんなこと言われてもわからないと思うから説明してあげよう」 赤沢の話によると、この学園には階級のようなものが存在するらしく、学園最強である『覇王』こと赤沢の下に『五大神力(ごだいしんりょく)』と呼ばれる5人の生徒がいるらしい。この下に一般生徒がいるということだ。五大神力にあたる生徒は、全員が生徒会の腕章を巻いているらしいので見分けるのは簡単そうだった。 「何だよ五大神力って。普通、学園生活送るんだったら四天王とかそんなんだろ。名前が物騒すぎるぜ。なぁ、統司?」 「四天王でも恥ずかしいだろ。要は一般生徒と差別化しようってだけだ。気にするな」 「まぁ、階級はオマケみたいなもんだからさ。それより今から模擬試験をやるからちょっと気合入れたほうがいいかな」 生徒達がザワつきはじめる。何せ今回は入学式とだけしか聞いておらず、模擬試験をやるなんて初耳なのだ。 「ちょっと静かにしてくれ。舞台はジャングルだ。校内に新設されてるから、さっさと移動しようよ」 赤沢の命令で目的地へ向かう生徒達。 そこには、明らかに昨日まで存在しなかったジャングルが広がっていた。 「ありえねぇ……。何だよこのジャングル。並大抵の規模じゃねぇぞ……」 「まぁ、こんな学校だからな。地形や建物を自在に形成できる人間もいるだろ」 「相変わらず順応が早いことで」
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加