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「いいかい?この中には『ミステイカー』と呼ばれる個体と『フェイリアー』と呼ばれる個体が合わせて約300体いる。制限時間は2時間。君たちには、覚醒した力を使って、この個体をなるべく多く倒してほしい。まぁ腕試しみたいなもんさ。強さとしてはフェイリアーのほうがちょっと強いかな。あ、模擬試験と言っても油断してると死んじゃうから気をつけてね」
「ミステイカーとフェイリアーね……。どっちも失敗って意味じゃねぇか。何にしろ死ぬような攻撃してくるヤツがこのジャングルに300もいんの?こりゃあ俺の命日が今日になっちまうわ」
「ゼロ、俺と一緒に行動しよう。一人でいるよりは安全だろう」
どう考えてもツッコミしかできない自分は足手まといにしかならないであろうことを承知しながらも、統司の誘いを受け入れるゼロ。
「じゃあ行こうか。ミステイカーと……ファニチャーを倒しに」
「いや、それ家具だから」
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統司達がジャングルに入って2分ほど歩いたところで、向こう側から全速力で走ってくる肌が青い人間がいた。奇声を発しながら間合いを詰めてくる。
「キモっ!何だあの肌の色!あれがミステイカーか!?」
「どうやらそうらしいな。とりあえずうるさいから黙らせよう」
統司はミステイカーがジャンプして来たところを自分もジャンプし、空中で相手の背中に乗ると、相手の両腕を掴んで翼のように広げた。
着地と同時に腕の骨が折れる音が響き、受け身も取れずに顔面を強打したミステイカーはピクピクと痙攣している。
「何今の?キン肉マンに出てきそうな技だったんだけど。空中パロスペシャルみたいになってたんだけど」
「漫画で見た割には上々だったな」
「上々だったな。じゃねぇよアホ!ワケのわからん技出しやがって!オマエの能力が関係してんのか!?」
「まぁ、そんなところだ。この調子でいこう」
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