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身の危険
俺はあの日から翔和のマンションに住んでいた。
雄も、実家の家を売り払い3人で住み始めて、 向かいの開いていた部屋を雄が買い取り、社長室として使っていた。
そんなある日、俺のワガママで外食になった。3人で近くの店まで歩いていた時、翔和に誰かが声を掛けていた。何故か、俺をジロジロと見て、ニヤニヤ笑っていた。その顔が気持ち悪かった。話もせずに離れて、飯を食ったら忘れていた。
数日後、翔和の作ったウマイつまみを食いながら、飲んでいた。
この日は雄は仕事でいなかった。
「なぁ、竜希…ゴメン…」
「え?なに?」
「この間、道で会った奴覚えてる?ちょっと、困ってさ…やっぱり、いい…忘れて…」
言葉を濁す翔和にイライラした。
「なに?お前の為なら何でもしてやるよ」
「でもな…」
「ったく、何かあったらお前たちが助けてくれるんだろ?」
「ああ…もちろん。でも…」
「もう、いいって…何でもするから…」
簡単に引き受けてしまったのが、間違いだった…
ちゃんと俺も、翔和も聞いておくべきだったんだ…。
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