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『賭け金をお決めください』
1万のチップを120枚、貸してもらった
『120万円ですか・・・』
『えぇ、今回は初回とのことで、そのチップは店からのプレゼントです』
つまり、この120万円はタダということか・・・
『では、手始めに4枚で』
『かしこまりました、私も4枚で』
どーせギャンブ未経験だ、こっちの沼に引きずり込んでやろう
『それでは開始します』
『やったぁ、勝てた!』
『お見事です』
『よしっまた勝てた!』
『私の負けですね。』
2回目は少し難易度を上げ、好奇心をくすぐる
『うそっ!また勝てた!』
『名前様 お上手ですよ、ギャンブの素質ありますよ』
3回目、もう自分の衝動を抑えられなくなる
ギャンブルの本質 狂気
お金を賭けたゲームは、緊張感と勝ったときの
快感が中毒になる
『では、4回目行いますか?』
『もちろん!』
『賭け金をお決めください』
『残りぜーんぶ』
『かしこまりました』
はいっ終わったな・・・
大勝負を仕掛けたところで、俺には勝てない
あなたは俺と店に借金をする
そうしたらもう、この沼から出ることはできない
『4ラウンド始めます』
ポーカーは全部で4つのラウンドに分かれる
計画通り、2ラウンドまでは稼げるだけ稼がせて
3ラウンドから一気に奪い取る。はずだった・・・
2ラウンドまでは順調に進んでいたのに
突然彼女が・・・
『ねぇ、名前さん』
『何でしょうか』
『どうして、本気を出さないの?』
『おっしゃってる意味が分かりませんね』
『ふふ 気付いていないとでもいお思いですか』
彼女は不気味な笑みを浮かべた
『そもそも、私はギャンブル未経験です。それなのに2回ともゲームに勝っている
これは・・・どう考えてもそちら側が仕組んだ
罠 ですよね?』
この人、全部読んでる・・・
『ははっ、バレてましたか』
『こんなの、誰でも気付くと思うんですけど』
真剣に見つめてくる彼女(彼)
その眼には、深い闇があった
掴みどころのない漆黒の眼
『じゃあ、本気でやってくれるのね?』
『はい、バレてしまっては 罠 になりませんから』
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