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心弾むピアノの奏で、曲は終わった。
あぁ、この感じ…達成感……。
音楽は、奏でる側にも良い刺激になるものがある。
「すごーい!」
そんな声と共に、パチパチパチと小さな拍手が美空に届けられる。
「ありがとうございました。」
演奏が終わったら、お辞儀をすることがが音楽の礼儀作法だ。
一際目立つ拍手と共に、片桐先生が再度、子供達の前に出る。
「いやぁ~先生、楽しくなっちゃった。みんなは、どうだったかな!?」
「楽しいっ!」
「もっと色んなのやってほしいなぁー。」
子供達は皆、美空の演奏を受け入れてくれた。
「この歌はね、あいさつの歌なの。色んな国の『おはよう』とか、『こんにちは』が入っていたのは分かったかな?」
美空が問う。
子供は純粋だ。思ったことをそのまま表現する。
「グッドモーニングって、おはよう、だよね!」
「ニーハオは中国の言葉!」
「みんな正解!たくさん勉強すれば、他の言葉も分かる様になるよ!そうしたら、もっと色んな楽しみもできるの。」
なんだか、教室の空気までもがキラキラしている。
私には、そう見える。
「やったわネ!」
と言うかの様に、右手の親指を立てたポーズをした片桐先生がこちらに視線を送る。
「この歌好きー。」
「明日も聴きたい!」
美空は片桐先生に「どうしましょうか?」
と目で問う。
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