第2章 音楽のチカラ

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教室の角のデスクで、おそらく事務作業か何かをしていた片桐先生が立ち上がった。 「はい、12時になりました。今日はどこまで勉強はすすんだかな?分からないことは、どんどん先生に質問しましょう。今日の授業はこれで終わりです。先生達にあいさつしましょう。 ありがとうございました。」 「ありがとうございました!」 廊下で、看護師さんが数人待っているようだ。 (あいさつしといた方がいいだろうな…) 自分も教室を出て、子供達を迎えに来ていた看護師に接触を試みる…。 最後に残っていた一人の看護師の後ろから声をかけた。 「すみません、小児科の看護師さんですよね?」 振り返ったのは、美空より少し背丈低めで、メイク濃いめの女性。 「はい。そうですけど。」 微笑とともに応える彼女。
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