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「落書きではありません。
私には、凄く惹かれる作品でした」
まさか、藤沢先生と言い合うなんて
思ってもみなかった。
少し戸惑った表情をする先生。
「そんなに……欲しいのならやる。
どうせ、もう描かないし。
いつか捨てるつもりだった物だ」
「本当ですか!?
ありがとうございます」
嬉しい……。
私は、嬉しくて笑顔でお礼を伝えた。
すると照れたのか、そのままベッドの上に
座る藤沢先生だった。
「あの……もう描かないって何でですか?
こんなに素敵な絵なのに……」
直接描いている姿も見てみたかった。
どんな風に思いながら描いているのかなぁ……。
意外過ぎるため、なおさら興味を持つ。
「仕事が忙しいからだ。
それに、絵を描くごと自体を父は、
反対している……」
「えっ……?」
お義父さんが、そんなことを!?
どうして……?
厳しそうな人だったけど話したら
分かってもらえそうな気がしたのに。
「どうせ、言っても分かってもらえない。
父は、俺が医者の道を選び
跡を継いでもらうことを望んでいるからな」
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