先生の絵。

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午後からも相変わらず バタバタと忙しくて余計なことを考えている 暇がなかった。 ヘトヘトになりながら自宅に着くと 洗濯物を取り込んだ。 たたまないと……あ、でも お母さんの帰りが遅いから夕食の準備をしないと そう思うのだが疲れて眠くなってきた。 少しだけ……ソファーで横になろうかな。 15分だけなら……。 ウトウトと目が閉じていく。 どれぐらい経ったのか分からない。 私は、物音で目が覚めた。 何処からか聞こえてくる……鉛筆を走らせる音が。 シャー、シャーとリズム良く走らせる音は、 何だか心地がいい。 うっすらと目を開けて見てみると 藤沢先生が、スケッチブックを片手に 私の方を見て絵を描いていた。 えっ……? 「ふ、藤沢先生!?」 思わず苗字で呼んでしまった。 家の時は、お義兄さんと呼ぼうと思ったのに。 すると描いていた先生の手がピタッと止まった。 「起きたのか?帰って来たら ソファーで寝ているお前を見つけた。 まったく……そのまま寝ていると風邪ひくぞ?」 呆れながらもまた、手を動かし始める先生。
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