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「足、閉じちゃ駄目よ?」
紅姫さんのその言葉に私は嫌々と首を横に振りながらも閉じ掛けた足を先ほど以上に開き、与えられる快楽に落ちはじめていた。
もっと奥に・・・もっと強い快楽を・・・。
そう思ってしまう私は淫らだ。
けれど、もうやめることはできない・・・。
気持ちいいことは・・・自分ではやめられない・・・。
「・・・私が男だったら・・・もっと春を喜ばせれたのにね・・・。ごめんね? 春」
そう言われ、そう聞こえた気がした・・・。
私は荒い呼吸を繰り返しながら開いた足をそのままに遠くから聞こえてくる話し声をまだぼんやりとしている頭で聞いていた。
話されているのはどうやらやり手のお登子さんと紅姫さんのようだったけれど、何を話されているのかはわからなかった。
何を話されているのかと耳を澄ませばどこの部屋からか甘い声が聞こえてきていた。
今宵も鳥は籠の中で鳴く・・・。
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