藍より青し

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藍より青し

葵ちゃんは、いつもゆううつ。教室の窓外を見て、ため息をついていた。 「また、そんな気の抜けた顔してどうしたん?」 緑ちゃんはいつもと違う感じで話してくれた。 「また、お疲れなの?緑はいつも、せかされてきたけど、何もないよりはいいんだって、最近になってだけど思ってきたよ。やっぱり、公務員とはいえ、汚職だ何だ辞める人が多いけど、緑はいつだって、まっすぐ仕事ができたから。疲れるってのも、充足の証だよ。」 葵は、緑ちゃんが、青くなっていたことを知っている。今も、昔の自分を思い出して、苦しんでるんだろうな。時代が移り、築き上げたアイデンティティが崩れてきてる緑に、そんなに心配してもらってる私が、まさか、 夜のクラブで、ブラックライトの仕事をしてる。 なんてとても言えない。クラブは校則違反だし、上げ上げムードを引き立てたり、お酒を飲んだり、最近ずっとオールナイトでパーリナイな生活を続けてるなんて、とても言えない。 「緑ちゃん、いつもありがとね。帰りに、なにか、奢ってあげようか?」 「葵ちゃん。私は、ずいぶん稼いできたんだから、おごるのは私の仕事!!」 はは。そんな緑は、私をゆううつにしてしまう。私は、これからずっと、需要が高まっていくんだけどね。blueになるのは、葵じゃなくて、緑だよ。<次ページへ> 擬人化されていました。 葵:青色発光ダイオード 緑:信号機の青
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