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サイコロをふる番じゃない童達がキャラメルの品定めしながら好きなのを選び、頬張ってはまたゲームに戻る
食べた童の頬が膨れている
中には両頬を膨らませている子もいる
「直輝にもあるぞ」
「わっ、ありがとう」
直輝が自分の番を終えるとお土産に駆け寄る、が
「ほら、これだ」
「え?」
「富士山の霊験あらたかな御守り」
「御利益あっぞ」
学業向上の御守り
「これで勉強頑張れ」
「う、うん、」
もっと別のお土産を期待していたのか、明らかにガッカリした様子
「今度は五年生になんずら?」
「うん」
「どした?落ち込んでるみてぇだけど」
顔に出てしまう直輝は慌てて取り繕う
「そんなことないよ、御守り嬉しい」
「ほうずら、ちゃんと祈祷もしてもらったかんな」
勉学に励め、と直輝の背中をバンバン叩く
「で、どしたん?」
「えっ?」
「なんか用があるから待ってたんじゃねえのけ?」
「・・・うん、実は・・・」
直輝はいきなり居住いを正して、深く頭を下げた
「直輝?」
「友達を、助けて欲しいんだ」
「俺らに助けてってこんは、なんか妖かしが関わってるかもしんねぇ、て事か?」
「多分」
「多分?」
「だって、急におかしくなっちゃったんだよ?何かとりついているみたいに人が変わっちゃって」
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