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私がはるくんの病室に行ってみると……。
其処には誰も居なかった。
「あれ……?私、病室間違えてない、よね……?」
それともまた記憶障害が出てしまったのか……。
「あれ?ヒナちゃん、どうしたの?」
通りかかった看護婦さんが声を掛けてきた。
「あ、えっと、ここにはるくんって男の子居ましたよね?」
「あ……えっと」
看護婦さんは一瞬気まずそうな表情をした。
けど、すぐに笑顔に戻っていた。
「あ、はるくん?はるくんならちょっと検査に出てるから戻って来るのは夕方じゃないかな?」
「そうですか……」
検査なら仕方ないよね。
私も入院生活は長いからわかる。
「じゃあ今日は部屋で本でも読みながら待ってます」
「そうね。送ってくわ」
歩いてもすぐ近いから変な感じだけど送って貰った。
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