夜明けのばん

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「やっぱり来なかったじゃないの」  クラスメイトのユミはタダオに文句を言っている。  ユミはタダオや僕と仲の良い女子生徒である。  いつもはフリルの付いたアイドルみたいなスカートを履いているユミもタダオと同じで黒いスーツの様な服を着ている。  親戚の結婚式に行くみたいな、  七五三に行くみたいな服装の二人と、黄色いチェックの服を着た僕。  不思議な組み合わせだ。  こんな夜遅い時間に学校に来たのには理由がある。  僕達の通う学校には七不思議があるのだ。  七つあるから、七不思議。  タダオのお父さん達も、  僕達と同じ小学校に通っていたのだけれど、  その頃からずっと不思議は有ったのだと言っていた。     
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