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ユミの言う意味が僕には良く分からなかったのだけれど、
タダオもそうだよなぁといていたのだから、
そう言う事なのだろう。
そんな中で最後に訪れた和室。
ここで冒頭に戻る。
タダオはこれが一番やりたかったらしい。
言うならばこのために学校に忍び込んだと言っても過言では無いのだと説明していた。
現実が見えて盛りさがる空気を、
テンションを上げるためにそう言ったのかも知れないけれど、
最初からこの部屋に荷物を置いて探検を始めた事からも、
嘘では無いのかも知れない。
丑三つ時にやらなければ意味が無いという、
他の噂に比べて時間指定も有った物だから一番最後にする事となった。
友達を増やしたいのだろうか。
僕では満足していないのだろうか。
少し、
悲しい。
幼稚園の頃からの友人だと言うのに、
毎日一緒に遊んでいる僕がいるのに、
考えてみるとさっきから二人で仲良くしている。
僕は見えていないのでは無いかと文句を言うべきかもしれない。
怖い話をして蝋燭を消すと、
友達が一人増えていると言う定番のソレだったのだけれど、
幽霊の友達が欲しいのだろうか。
茶室と書かれた狭い部屋は、
初代校長の奥さんがお茶をやっていたという理由で無駄に出来てしまったスペースで普段は管理人室の代わりとなっている。
夏休み、
管理人さんも居ない事を理由にタダオとユミは学校に泊まろうと言い始めたのだった。
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