夜明けのばん

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辞めた方が良いよと僕は止めたのだけれど、 二人は僕の話が聞こえていないか、今日の七不思議を確かめるお泊り会が実行されたのだ。  お互いの親には、 お互いの家で泊まると言う話で誤魔化した。 最近うちのクラスは男女仲が悪くて、 昔みたいにみんなで遊ぶことは少なくなった。 ユミも同じで、 春に比べたら僕らと遊ぶことは少なくなって来た気がする。 いつも一緒に遊んでいた三人組だったのになんだかバラバラである。  そんな時に、  皆で学校でお泊り会をする。  それも七不思議を解明するぞとなれば、  何が何でも参加しなければいけない。 旅行に言っていたとしても、 大好きなお爺ちゃんと遊ぶ約束をしていたとしても、 今日は参加しない訳には行かないと強い意志で大谷小学校にやって来たのだが、 幽霊には会えないのかとタダオもガッカリしている。 強いて言えば音楽室の謎を解明してしまった位の収穫。 タダオのヤツは昔から、 幽霊とか苦手だったのだが、 僕の知らない間に考え方が代わったのかも知れない。 霊が現れるのを待っていたのか声が弾んでいる。 しばらくたって何も起きないと分かると、 タダオは怒ったように声を荒げる。 普段怒るやつでは無いのに。
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