その彼、僕の虜につき。

いち。

そんなに慌てて…忘れてた予定ってなんだ？

戸締まり、火の元、電気等さっと確認してから鍵を締め車に乗り込む。

「ねぇ、忘れてた予定って何？
忙しいなら僕帰るよ、お願い事も後日聞くし…。」

走り出す車の中で問いかければ

『怜我が居ないと駄目な予定だから!!
昨日、ちゃんと話せれば良かったんだけどね…。怜我が泊まりに来るって浮かれてすっかり忘れちゃったの（笑）』

「笑い事で済むなら良いけど…その予定の時間とか…過ぎたりしてないよね？」

『うん、今出てギリギリだから過ぎてない!!』

「………………………。やっぱ僕帰りたい…。
何かすごーく嫌な予感が…僕の第六感が危険信号送ってきてるんだけど…。」