青をたべていた

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2度目にリュウを見たのは、小学校低学年のとき。 その日は雨が降っていて、ぼくはお気に入りの青い傘を差していた。 強い突風に思わず手を離してしまって、傘が空を飛ぶ。 地面に転がったところを急いで追い掛けたけど、手に取ろうとしたときにバキバキと目の前で音が鳴った。 傘は見るも無惨に折れ曲がり、綺麗な青い布部分が骨組から見えない何かの力で、引っ張って剥がされていく。 悲しい気持ちと恐ろしい気持ちが、ない交ぜになった。 剥がされた布部分は、何かがむしゃむしゃと頬張ってゆくみたいに、少しずつ何もない空間に消えてしまった。 ずぶ濡れになりながら帰って、ぼくの姿に驚く母へ話したが、信じて貰えないどころか叱られたっけ。
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