花売り

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「家族なんていない……だが、俺は花一輪育てられないようなそんなダメ人間に見えるか?」 男はしっかりと老婆の目を見据えた。 「…まぁいいでしょう。 そこまで自信があるならお金はいりません。朝と晩、しっかり水をやりなさい。 …神のご加護がありますように。」 老婆は優しい笑みを浮かべ、そっと男の手の甲へ口づけをした。 男に花を渡すと老婆はフッと姿を消してしまった。
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