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「本当に懐かしいよね、この頃母さん、、」
と母もアルバムをめくりながら、思い出話しを始めたその時、一枚の写真が落ちた。
「あら?何かしら、これ?」
それは、白黒の写真に写った女の人の写真、この写真を横で見てた僕は。
「あーーーっ」
と大きな声で叫んだ。
「なによ、達矢今何時だと思ってるの、そんな大きな声出して、近所迷惑でしょ」
母の説教も聞こえず、今の僕は頭の中にある、小さな頃の記憶を蘇らせていた。あの女の人だ。
「おおー、懐かしいの、若い頃の富子さん(お婆ちゃんの名前)の写真じゃよ。」
僕はじいちゃんの横でその写真をよーく見た。
間違いないあの時の女の人だ。
「綺麗じゃろ、白黒でもべっぴんさんと分かるくらい、本当にこの村のアイドル的存在だったんだよ。富子さんは。」
僕がまじまじ見てると、
「なんだ、達矢、好みのタイプか?達矢も中学生だからなぁー。」
「違うよ、じいさん、僕この女の人に会った事があるんだよ、小さい頃、ひまわり畑で迷子になった時この女の人が母の所に連れてってくれたんだよ。」
「あー、そういえば、そんな事あったわね、確か、達矢は、あの時、あのお姉さんは?って言ってたけど、まさか母さんが。」
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