決戦

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 ターニャ「あのワインレッドの髪の色をした娘。なんだか、懐かしく思いますが?この感覚は一体?」  闘鬼「ターニャ、お前もか?あの者の名はマリアというらしいな?」  ターニャ「マリア………わたくし達の娘と同じ名前ですわね?わたくし達の娘が生きていれば、あの娘と同じくらいかしら?」  闘鬼「ああ。当時、敵国の者に我らの娘マリアを託したが………」  ターニャ「あの当時は、ああするしかありませんでしたわ。わたくし達の娘がどうなった分かりませんわね?」  闘鬼「ああ。当時、託した者は、マリアをぞんざいにするような者には思えなかったが………この姿でその者に会う訳にはいかないな。これ以上、悪魔勢は余計なコトを起こしたくはないのだろう?」  ターニャ「そうですわね。わたくし達はもう悪魔ですから、見付かれば大騒ぎになりますわ」  一鬼「ならば、あの者達に聞いて………って無理ですわね。わたくし達は敵同士ですから、まして、先ほどまで派手にやりあったばかりですからね」  闘鬼「そうだな。我々は、魔王ベルゼブブの回収に徹する」  一鬼「はい!って!?知らないうちにベルゼブブが燃え上がっていますわ!?主様、これは不味いのでは!?」  ターニャ「そうですわね。これは不味い事態ですわね。おそらく、相手も、ベルゼブブが燃え尽きるまで、離れるつもりはないでしょう。これは仕方ありませんね。アナタ」  闘鬼「ああ。分かっている」  闘鬼は、ベルゼブブのところに行く。  ターニャ「一鬼、わたくし達も行きますわよ」  一鬼「はい、主様」  二体も遅れてベルゼブブのところに行く。  ○●○  私は燃え上がるベルゼブブに向けて。  聖「【指弾術・滅】!!」  を撃ち込む寸前に。  『闘気術!!』  を撃ち込まれて、ベルゼブブの炎が消えてしまった。  ヒルド「ぬ?」  リク「この技は闘気術!?」  闘鬼「この者は我がもらう!!」  私達は声がする方を振り向くと、闘鬼がいた。  ヒルド「やはり、あるじが仕留めなかったセイでこうなったか?」  リク「………」  ヒルドさんに言われてリクが俯いていた。  ベルゼブブ「おおっ!と、闘鬼よ。助かったぞ。さあ、闘鬼よ。コイツら共を皆殺しにしろ!!」  ベルゼブブが闘鬼に対して、命令をする。私達は闘鬼に対して身構える。  闘鬼「フン!誰が今更、貴様の命令を聞くか!!良くも我を操ってくれたな!!」  『ッ!?』  ベルゼブブ「なっ!?ま、まさか?わ、ワシの呪法が解けたというか!?」  闘鬼「そうだ!我が妻ターニャが解いた」  ベルゼブブ「ば、バカな!?ワシの呪法は、同じ魔王でも易々とは解けない筈だ!?」  ターニャ「そうでもありませんでしたわ。わたくしの秘術で解けましたわよ。さて、人間の皆様、わたくし達は貴方に敵対する意思はありませんわ。わたくし達の任務は、そこにいる魔王ベルゼブブの捕獲と封印ですわ。わたくし達、悪魔勢も大魔王サタンの復活は大いに迷惑千万ですの。よって、今回の主犯である魔王ベルゼブブを」  と、マリアにそっくりな女悪魔が指を鳴らすとベルゼブブの周りに聖なる魔法陣が現れて、あっという間に拘束した。ベルゼブブは、拘束を解除をしようと、暴れるが、拘束はびくともしなかった。  「と、このように、拘束し、封印をするように。と、わたくしの主様の魔王ルキフェル様に命じられましたの。ご理解してくれましたか?」  女悪魔は、あだかも、当たり前なように話す。  聖「封印だとう?こんな子供じみたジジィは、さっさと殺せばいいだろう?コイツは、お前達、悪魔側にとっても、厄介者の害虫に過ぎないぞ」  ターニャ「そうですわね。わたくし達もこの厄介者を滅ぼしたいのは山々ですが、このモノは魔王ベルゼブブですからね。こんなモノでも魔王一角。その一角が滅べば魔界が混乱しますわ」  聖「そうかい?私達には関係はない話だな。魔界が混乱するなら勝手にすればいいだろう?それに、あんたが新しくその魔王の一角に座ればいい話だろう?あんたの実力は闘鬼をそこのベルゼブブをも上回っているぞ。そんなあんたが威圧するだけで、他の悪魔達は大人しくなるだろうよ」  私はそう言いはなった。
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