続・グランパニ公国の勇者達

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 あの街から出た時から僕たちの旅は困難を極めた。  いや、1日目は順調の旅だったが、2日目から街に入る手続きが全く進まない。  担当の兵士達はのらりくらりとやっているような感じだ。  『すみませんね。貴方方の入場の承認に手間取ってしまって、担当者の話では貴方方の書類に不備がありそうなんですよ』  と、別の兵士が言った。  シン「え?今までの街ではなかったのに?」  『そうでしたか?なら、今までの街の担当者は手を抜いていたのでしょうね?入場が出来るかどうかはまだまだ掛かりそうですね』  そう言って、兵士は何処かに行ってしまった。  1時間が経過してもまだ許可が下りていなかった。  リュウガ「オイ、シン。こいつはおかしいぞ?」  シン「何がだいリュウガ?僕たちの入場審査が掛かるのはたまたまだよ。いずれは通してくれるよ」  と、僕はそう答えたが、無駄に時間が過ぎて行くだけで、全く進展がない。  シン「さすがに遅いよね?」  リュウガ「ああ。もう、何時間ここに居るんだ?それに兵士達もあれっきりここには来ていないぞ」  シン「だよね。僕が見てくるよ」  僕が立とうとしたが、ドアの方からノックの音がした。  『大変長らくお待たせしました。結論から言いますと、貴方方はこの街に入る事はできません。というより、この王国を出てって頂きます!そして、2度とこの王国に入国することはできませんので、以上です。ああそうそう、これは強制退去ですので、これから、馬車で王国の国境付近までお送り致します。後は、ご自分の国にお帰り下さい』  と、担当者が一方的に言い放った。
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