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「消えろ」
眦も切れんばかりに睨み付けてくる深紅の瞳。
メラメラと燃える紅蓮の焔に焦がされて、悦楽が背筋を駆けあがってくる。
簡素なベッドの柵を介してソレの両手首に嵌めた手錠が、ガチャリと音を立てた。
お手上げだ、という体勢が屈辱なのか、頻りに身動ぎするたびに鳴る冷たい金属音が、むっとした室内に清涼感を与える。
「随分な言い方だな。俺を助けたのはお前だろ」
誰よりも人を憎み、誰よりも人の温もりを求めるソレを見下ろし、不敵に笑う。
「熱を、感じたいんだろ?」
逸る欲望のままにソレのシャツを引き裂き、血管が透けるほど白い肌に舌を這わせる。
雨が叩きつける窓の向こうで稲光が走り、雷鳴が轟く――
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