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この半島の町から、ずっと、日本のカルチャーに憧れていた。昔から友達と日本のアニメや「カワイイ」カルチャーを語り合うのが好きだった。そんな中、家族旅行で行った日本。立ち並ぶビルの全てが私のユートピアに思えた。いつか、東京の街に暮らしてやるんだ、と一人で息巻いていた。
勉強は苦手だったけれど、デザインの方面の自信はあったから、進学のタイミングで日本へ行こうと日本語の勉強も必死で取り組んでいた。その頑張りは、彼氏である悠仁も見ていた。だから、あんな別れの切り出し方をしたんだと思う。
そしてその半年後の春、私は一人で東京の地に足を踏み入れた。
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