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「カバネさま?」
「え?」
あれ?俺は今何をしていたんだっけ…
「こんな詳細な地図まであっておかしいって話をしていたんですよ?どうかしました?」
心配そうにクロが俺の顔を見上げてきた
「あ、ああ、そうだった!本当に随分と詳細な地図だし、魔人退治にこんな地図持たせるって変だな」
普通、魔人退治なり、宝探しなりの冒険で、こんなに詳しい地図は渡されるだろうか?まあ、宝探しなら地図ありきかもしれないが、ここに魔人いますよ!なんて地図出回るだろうか?
しかも3年に1度だ。3年に1度だけ、特定の場所に魔人が現れるなんておかしな話だ
「地図も変ですが、カバネさんのその剣もおかしくないですか?」
ヤシンが俺の背中にある剣を、しげしげと眺めた
「これ程大きく、いかにも勇者の剣を、勇者に選ばれる前から持ってるいるなんて、変ですよ。それにうちの村では売ってないです」
「これは…知り合いの形見みたいなもので。村に来る前に貰ったものだよ」
俺はヤシンに向かって苦笑するしかなかった
これは、この剣は師匠の形見で、仇を討つための大切な大切な剣なのだから
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