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「だろ?チャラいだろ?熱中症寸前とマスターが倒れたショックでヨシのやつ、チャラ男になっちまったんだ!だから俺がなんとかして元に戻そうと考えているんだけど……」
「斗南っちー。お客様のオーダー聞いてくれたのかい?……あれぇちょっとそこのポニーテールの君、かわうぃーねっっ♪君には超スペシャルなメニューをサービスしちゃうから~待っててね~!ウィッシュ」
ジョーには何やらサービスするつもりらしいが、フィリップには……?
「おい、ちょっと待てって!ヨシ!」
池田はチャラ男を追いかけて行ってしまった。
諭すように一生懸命話しかけているが、相手にされていない様子である。
「ふーん……なるほどね」
二人のやり取りを見ていたフィリップは携帯で誰かにメールを送ったあと、ジョーに言った。
「ちょっと出てくる。すぐに戻るからここを動くなよ」
「えっ!先輩もしかしてこの寒さに耐えられなくなったんじゃ……ズルい……‥」
ジョーの抗議の声に耳を貸さず、店を出ていったフィリップ。
ジョーは寒さに震えながらチャラい店員からの超スペシャルメニューを待つ羽目になったのだった。
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