Last Holiday

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「どうしたのだ」 「……基睦は秋良のこと信頼してるんだね」  なにを今更なことを。秋良とは大学生活を通してつき合ってきたのだ、当然あやつの人となりはよく理解しているつもりだ。それを伝える。 「秋良とは大学のサークルでともに過ごした仲間、無論のこと全幅の信頼を寄せている」 「だよね。でもさ、それって仲間ってだけじゃないでしょう?」 「どういう意味だ」 「分かってるくせに。基睦は秋良のことが──好きなんだろ」 「───っ」  息を呑まされてしまう。  見ればいつしか大きな瞳に涙をいっぱいに溜め、それを溢さぬよう必死と口唇を噛みおれを睨む。そして立ち上がるや「基睦のばかっ」とおれにタオルケットを投げつけ走り去ろうとする。 「待てい」と呼びとめるより先に身体が動く。  レインの腕を掴むと胸にとじ込め、息が止まりそうなほどに細っぽちな身体を抱きしめる。その温かさ、髪の匂いと伝わる鼓動。  愚鈍なおれにもわかったぞ。レイン、おまえの気持ちが───
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