2.クレーマー事件簿!?

1/12
74人が本棚に入れています
本棚に追加
/312ページ

2.クレーマー事件簿!?

「コンビニの仕事ってレジ以外やることないでしょ」とよく言われるが、意外とコンビニ業務はやることが沢山あって忙しい。 まずは掃除。ダスターと呼ばれるク〇ックル〇イパーのドライバージョンみたいなので店の隅々の埃や砂を全てかき集め、そのあとしっかり絞ったモップで隅々までゴシゴシとこすり、窓もクリーナーを使いながら布でピカピカに仕上げる。 これが意外と重労働。 特に私の場合は時間がかかる。 「あぁぁっ!てんちょおおぉ!そこ、今拭いたんですから泥だらけの靴で入ってこないで下さい!!」 「あ?雨降ってんだからしょうがないだろ」 「だからって、店員がソッコー汚してたら掃除した意味ないでしょー!それとも嫌がらせですか!?」 「お、よくわかったな」 「この鬼畜人外店長が!!」 そう、店長が邪魔してくるから。 マジでこの人、人じゃねぇ。 そんなやり取りをみて、もう一人の夕方勤務のアルバイトである(さかき)くん(18歳。マジ天使)がクスクスと笑った。 「榊くん、笑ってないで早くこの鬼畜妖怪オッサンを外に追い出してくれない?追い出してくれたら後でジュース奢ったげるから!」 「はーい!」 言うなり榊くんは鬼畜妖怪(以下略)を外に出すべく鬼畜(以下略)の背中を押し始めた。 「おい、篠原てめぇ、人を鬼畜妖怪オッサン呼ばわりした上に榊に追い出せとか命令した挙げ句、鬼畜(以下略)って面倒臭そうに略してんじゃねぇ!!そして榊、ジュースに釣られて俺を追い出そうとするな!!」 「篠原さーん!僕カルピスでお願いしまーす!」 「りょーかい!」 「無視か!!」 こうして、鬼(以下略)は榊くんの手によって追い出され、このACマートには再び平和が戻ってきた。 めでたし、めでたし♪
/312ページ

最初のコメントを投稿しよう!