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ピンポーン、ピンポーン♪
あ、お客さま!
「「いらっしゃいませ~!」」
私と店長は完璧な営業スマイルでお客さまを見た。
…うん?
「…店長…」
「うん、あれは明らかにおかしいな」
今入ってきたのは60過ぎくらいのおじちゃん何だけど、
なんかフラフラしてるし、挙動不審…。
「…酔ってんのかな?」
「大丈夫何ですかね、あの人…」
何かヤバそうなんだけど…。
…って、思ってるそばから。
「何か、入ってすぐ止まっちゃいましたね」
「あんなとこで立ち止まって…」
入口の真横で止まっちゃって、チャイムがめっちゃピンポンピンポン鳴ってる…。マジうるさいからやめてほしいんだけど、今の問題はそこじゃないか。
「声、掛けますか?」
「うん、ちょっと話しかけてみるか」
「じゃ、宜しくお願いします!」
「俺かよ?!」
「こういうのは男の仕事でしょうが!」
しぶしぶおじちゃんに声を掛けに行く店長。
「あの~、どうかなさいましたか?」
「えぇ?」
「あの~、どうかなさいましたか?大丈夫ですか?」
「えぇぇ?」
「あの!どうかなさいましたか?大丈夫ですか?!」
「何だって?」
「……」
あ、ダメだ。話通じないやーつだ。
スタスタとこっちに戻ってくる店長。そして手を差し出された。
「はい、選手交代」
「いや、私でもアレは多分ダメですよ!?」
話通じねぇのは私も無理だ!
「諦めるのはまだ早い!はい行こう!!」
「えぇー!無理ですってー!」
店長に背中を押され、仕方ないのでズルズルと話しかけに行くことにした。
「あの~」
「んん?」
「大丈夫ですか?」
「ん…あぁ。オーケーオーケー」
話通じちゃったよ!
オーケーオーケーって!本当に大丈夫なのか?!
店長をちらっと見たら手招きしてるよ。
「…何ですか?」
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