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ここへ来て、マッシーモの頭には雪町君のことが浮かんだ。
ぶるっと身震いがする。
トイレに行きたくなったのだ。
「ねー、みの、トイレまだ間に合うかなぁ?」
マッシーモは、すぐ隣で振りの練習をするみのに声を掛けた。
「うん、まだ大丈夫だと思うよー」
「おしっこしたい」
「乙女がおしっこなんて言っちゃいけません」
「うふ」
「さっさと行っといれ」
「乙女がしょーもないダジャレなんて言っちゃいけません」
そう言い残し、マッシーモは青い衣装を隠すために上にウィンドブレーカーを着込んでトイレへと向かった。
知り合いにバッタリ会ったりしたら恥ずかしいなぁ、と思いながら走っていると──。
なんとびっくり、体育館の入り口で雪町君を見つけてしまったのだ。
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