4.マッシーモはまだ知らない

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「ちょっとマッシーモ、トイレ長いー」 「おしっこでしょー?長いー」  みのに続いて、すえちゃん、わたちゃんと顔を出す。  皆デリカシーがないとマッシーモは思った。  目を覆った指の隙間から覗いてみると、皆ウィンドブレーカーを着込んでいる。 「おーい、どしたマッシーモ」 「マッシーモ、大丈夫?」  マッシーモ、マッシーモ。  皆からそう呼ばれる。  マッシーモは自分の“まどか”という名前を気に入っている。  それなのに、付けられたあだ名はマッシーモ。  このあだ名すら何だか恥ずかしく思えてきて、マッシーモはとにかく“恥ズカシイ”一色に包まれてしまった。 『つーか有志とかいってさぁ、この人たち好き好んでよくやるよな』 『恥ずかしくねーのかな』 「やりたくない」  座り込んだまま、マッシーモは呻くように言った。
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