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「わっ私も出んの!?何で!?」
マッシーモは狼狽した。
ここでマッシーモの性格についても説明しておこう。
まず恥ずかしがり屋さんである。
ビビりである。イケイケのわたちゃんの陰に隠れているような、引っ込み思案である。
何故タイプが全く正反対のわたちゃんとマッシーモが友達なのかと聞かれたら、小学校からの腐れ縁と言うより他はない。
生徒たちの前でステージに立ってアイドルの踊りを踊るなんて、とてもじゃないけどマッシーモのキャラではない。
抜擢理由を知りたい。寝耳に水にも程がある。そんな所だろう。
すると、事も無げにわたちゃんはへらっと笑って、こう言った。
「うん。思い出作り?」
「思」
「すえちゃんとみのからは既にオッケーもらってるから。案外乗り気。あとはマッシーモだけ」
「え、そんな」
「マッシーモも思い出作ろうず」
「作ろうず……」
「踊ろうず」
「あのー、青グラは三人組なのに、なにゆえ四人?」
「うん。思い出作り?」
「………」
かくして、強引でイケイケなわたちゃんに押し切られる形でもあるが、マッシーモも有志パフォーマンスの一員として名を連ねる事になった。
グループ名は『2年3組大綿とゆかいな仲間たち』。
あまり自信はなかったが、皆となら大丈夫かなぁ?とマッシーモは不安半分で参加する事になった。
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