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「私、小5辺りから大根引き音頭超嫌いになってさー」
ひとしきり笑った後、すえちゃんがぼやいた。
「わかるわかる、超わかるー。がに股で大根引く動きとかさー」
わたちゃんが同意して手を叩く。
「ねー。なくない?なくない?」
がに股というワードに吹き出しながら、みのも同意する。
「大根引くとかないわーって思ってた」
「皆でやれば恥ずかしくないんだけどね」
「皆で引っこ抜いちゃえば恥ずかしくないんだけどね」
「あはははは」
口々に愚痴り始める皆に、マッシーモも笑いだした。
皆文句を言いながらも、どこか楽しそうだったからだ。
とりあえず、照れは抜けた。
大根引き音頭を踊るくらいならアイドルの可愛い踊りを踊った方が恥ずかしくないと思い始め、マッシーモは気持ちが解れたのだった。
そんな『2年3組大綿とゆかいな仲間たち』の様子を廊下の窓から見ていた神帰先生は、「いつからこの子たちの出し物が大根引き音頭に変わったのだろうか?」と腕組みをし、首を傾げていたのだった。
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