秘密

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私が先に立ち上がると先生は最後の一枚が机の下に入り込んでいる事に気付いたらしく、作業台の下に頭を突っ込みそれを取る。 次の瞬間、ゴンッと鈍い音が響いた。 恐らく机の下に突っ込んだ頭を出すタイミングを間違えたみたい。 先生が後頭部を抱え込み蹲っている。 はぁ…先生って手先は器用なのに時々こういったドジをやらかすんだよねぇ。 まぁ、そんなところも可愛くて好きの理由の一つなんだけどね。 「先生、大丈夫?」 打ち所が悪かったのかゆっくり立ち上がると牛乳瓶眼鏡を外して目を擦る先生。 「いやぁ、クリーンヒットして目がクラクラしました。おまけに涙が滲んで…」 「せ、先生…」 「ん?どうしました?」 今度は私がフリーズしてしまった。 なぜなら…
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