13人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
起きて」 雪の呼びかけに大地は反応しない。
「早く、遅刻するよ」
「んー」
手を伸ばし大地の体をさするが、起きようとする気配はない。
「なら」
雪はベットの上に登り、大地に跨り、妖艶な表情をし「起きないなら、性的なことをする」と呟く。
「待て待て!起きた!起きたから!」
その呟きに、大地は寝起きにも関わらず、雪を押し退け、立ち上がる。
押し退けられた雪はベットにヘタリ込むが、舌をなめずりながら「惜しかった」と呟く。
「惜しくねーよ!また勝手に俺の部屋に入って来やがって、母さんが家に入れたのか」
「大地のお母さんに起こしてきてって頼まれたから、やっただけ」
「起こしにこようとしたくせに、襲われたらたまったもんじゃない!」
「結果的に起きた。ほら、早く学校に行こ?」
「毎度こんな起こされ方されたら身がもたん」
「毎日遅くまでゲームしてる大地が悪い」
大地はため息を吐きながら、部屋の扉を開け「着替えるから、外に出てくれ」と雪に促す。
「お構いなく」
雪は一向に動く気配を出さずに呟いた。
「こっちが構うんだよ!ほら、さっさと外に出ろ」
雪の手を取り、廊下に放り出す。
「っ。
最初のコメントを投稿しよう!