1話~朝の日常

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起きて」  雪の呼びかけに大地は反応しない。 「早く、遅刻するよ」 「んー」  手を伸ばし大地の体をさするが、起きようとする気配はない。 「なら」 雪はベットの上に登り、大地に跨り、妖艶な表情をし「起きないなら、性的なことをする」と呟く。 「待て待て!起きた!起きたから!」 その呟きに、大地は寝起きにも関わらず、雪を押し退け、立ち上がる。 押し退けられた雪はベットにヘタリ込むが、舌をなめずりながら「惜しかった」と呟く。 「惜しくねーよ!また勝手に俺の部屋に入って来やがって、母さんが家に入れたのか」 「大地のお母さんに起こしてきてって頼まれたから、やっただけ」 「起こしにこようとしたくせに、襲われたらたまったもんじゃない!」 「結果的に起きた。ほら、早く学校に行こ?」 「毎度こんな起こされ方されたら身がもたん」  「毎日遅くまでゲームしてる大地が悪い」  大地はため息を吐きながら、部屋の扉を開け「着替えるから、外に出てくれ」と雪に促す。 「お構いなく」 雪は一向に動く気配を出さずに呟いた。 「こっちが構うんだよ!ほら、さっさと外に出ろ」 雪の手を取り、廊下に放り出す。 「っ。
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