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ったく、何でこんなに俺に構うんだか」
大地は頭を掻きながら、学校に行く準備を始める。
とりあえず制服に着替えた大地は部屋を出て、階段を下っていく。
階段を下り終わるとそこにはソファーに座ってコーヒーを飲みながら、ニュース番組を見ている雪の姿と、スーツを着て、朝の支度をしている母、加藤瑞穂(かとうみずほ)の姿があった。
瑞穂はプログラマーとして働いていて、瑞穂が勤めている会社ではエースとして扱われているほどの腕を持っている。
みんなの仕事を手助けしたりと、色々と人望がある。
「母さん、おはよう」
「あら、私だったら大地を起こすのにもっと時間が掛かるのに、さすが雪ちゃんね」
瑞穂は大地の姿を見て、雪を褒め始める。
「母さん、いい加減勝手に雪を俺の部屋に入れないようにしてくれよ」
「起きないあんたが悪いのよ。それに雪ちゃんは朝早くから、ウチに来てあんたを起こしてくれてるのよ。感謝しなさい」
大地と瑞穂は啀み合う。
「お母さん、私が好きでやっていることなので気にしないでください」
「お母さんって呼ぶな!お前の母親は俺の母さんじゃないだろ!」
「いずれ私の母親にもなる」
「ならね
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