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「……『Check Mate』だ、朱翼」
「オッドアイの『死神』か…しかも「女」だったとは。もったいないな…」
「ついでだから教えておこう。『Red Scorpion』の本部は壊滅させた」
「俺は総てを失ったってわけか」
「朱翼、碧流を…「Queen」をなぜ殺した?」
「気にいらねえからだ。俺に意見するって言う段階でな!」
「それだけの理由で?浅はかだわ」
「ブロンドの姉ちゃんに言われても、何もねぇよ」
ゆっくりとKingが朱翼に歩み寄る。
「俺を殺してトップに立つ野望は、たった今『死神』が殺した」
「だったらどうする?奴におれ自体を殺させるか?」
「生憎だが…家の『死神』は人を殺さない」
「じゃあどうする?俺を逃がすってか?」
「そんな事もさせない…「Queen」の苦しみをその身で味わうがいい!」
そう言うと、Rookに合図をする。Rookは朱翼の腕に紫の液体を打ち込んだ。
「『理想郷への旅立ち』…家の『死神』も苦しめられたN-1941とB-13を合わせたものよ。貴方が行きつく先は何処かしらね…」
朱翼の目の焦点が定まらなくなり、持っていたサバイバルナイフを落とした。そして何かを譫言の様に呟くと、血の涙を流している…抵抗が出来ない事を知ったあたしはデザートイーグルをゆっくりと下した。
「『Red Scorpion』か。蠍が毒でやられるとはな…」
「後はKnightをどうするか…King様、どうするおつもりで?」
「それは後で考えよう。今頃は奴も総てを知ってるだろう」
その言葉を聞いてあたしは目を閉じると一言だけ言った。
「『執行』はまだ、終わっていません」
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