闇おでん屋

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 すっかり遅くなってしまった。  ここのところ残業続きだ。大体、納期が無茶なんだよウチは・・・・・・。  蒸し暑い夜に加え、むかっ腹も不快感を増させる。一杯ひっかけて帰りたい気分だった。そう思いながら帰宅の途に就いていると―― 「なんだ、あれ?」  裏路地にさしかかった時、行き先に薄ぼんやりとした灯りが見えた。  そろそろと近付く。暖簾(のれん)のかかった屋台が輪郭を現した。 「・・・・・・おでん屋・・・・・・?」
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