高校デビュー

中学

「死ねよ」単純な罵倒を浴びせられる、暴力そんなもの当たり前だ。死にたい
そんな言葉が頭に浮かぶ。逃げるのは簡単だ。そう言える奴は大抵偽善者だ、いい人生を送ってるからそう言える
なら俺はどうなんだ？
誰かに認められたいだったらどうする、
立ち向かう勇気を持つことだ。

いつか、誰かが言ってた言葉だ。中三になっても俺は変わらないままだ。弱いやつ。そんな簡単な言葉で片付けられるような人間だ。
凡人 モブ それ以下の分類だ。
そんな事を考えながら教室という名の檻へと入る。ここは檻だ。1度入ってしまえばもう出れない。案の定その檻の管理人と言える人物に肩を組まれる「よっ竹岡。今月のお友達代まだ？」管理人の井上とその取り巻きに囲まれる「いや、昨日払ったじゃん。」
「しらねーよ」低く冷たい声で囁かれる
すると井上の後ろの取り巻きが笑みを浮かべる「それともまたアレやる？」
アレというのはいわゆる万引きだ。井上達に何かと因縁をつけられてはそれをやらされる
「ごめん、今日親から貰うよ。」
「素直でよろしいじゃん」それに満足したのか井上達は立ち去っていく。ホームルームのチャイムが鳴るこの音が俺は嫌いだ。