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ピント外れなやり取りの末、花梨はカバンにぶら下げていたペットボトルホルダーからペットボトルを取り出すとキャップを外しユニコーンの口にあてがった。
「…ありがとう…ぶふぉっ!?何だこれは!?」
「アゴダシソーダだよ、トビウオの出汁が効いていておいしいでしょう?」
自販機に必ず一つはあるハズレ飲料…何故か花梨はそういう物を好んで買っていた。
「ゼイ…ゼイ…味はとんでもなかったが取り敢えず水分は補給できたぜ…礼を言う」
「どういたしまして~」
胸の前で手を合わせ満面の笑みを浮かべる花梨。
ユニコーンは何とか立ち上がり花梨を見上げ、話しかけてきた。
「俺の名はジョージ…アンタは?」
「あっ…はい、私は花梨…花園花梨です」
「そうか…花梨には俺の姿が見えて声も聞こえるんだな?これは素質ありと見た…」
「えっ?それはどういう事?」
ジョージの言っている事がさっぱり分からない花梨…するとジョージはドヤ顔でこう言った。
「花梨…君には魔法処女、『マジカルヴァージン』になる素質があるんだよ!!」
「ええっ!?魔法少女!?」
「いや違う…魔法処女だ…ちょっと違うから気を付けな…これテストに出すから」
魔法処女…?魔法少女ではないの…?そんな疑問が花梨の口をつく。
「聞きなれないよな確かに…まあ百聞は一見に如かずだ…取り敢えずこれを持ってみてくれ」
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