4人が本棚に入れています
本棚に追加
「男受けする顔?綺麗過ぎて女子は引くのかな?」
真剣に悩むところだ。確かに礼門が女子に現を抜かす図なんて、想像できない。
「それはあるかもね~。アイドルくらいの距離感でいいのよ。傍にいると、疲れるでしょうね」
あっさり弥勒の同意を得られた。なるほど。釣り合わないものな。あの顔と一般人は。
「いや、意外とモテてたぜ。あいつ」
そこに、せんべいを取ろうと伸びる手とともに放たれた言葉に、二人はえっ、と驚く。見ると天牙だ。
「モテてた?嘘でしょ?」
弥勒が追及を始める。どうやら弥勒の中で、礼門は男にしかモテてないことになっているようだ。侑平は呆れるしかない。
「モテてたって」
「どういう女に?」
弥勒がそう追及すると、勘が鋭いなと天牙はせんべいを噛りながら苦笑する。
「ということは?」
侑平も興味を引かれた。一体どんな女子にモテたのか。
「そりゃあ、幼女」
「やっぱりね~。要するに儀式に参加してた子供に人気だった訳だ」
天牙の答えに弥勒は、それは女に区分しないと酷い。
「子供に好かれる?」
しかし、侑平にはこちらが不思議だった。だって、子供が逃げそうな顔を、いつも仏頂面なのに。
「ませガキなんでしょ。女は子供頃から女なのよ」
最初のコメントを投稿しよう!