襲撃

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襲撃

     ◇     ◇     ◇  よし、今だ――!  小太郎は、全身をばねにして跳躍した。 「ギャーッ!!」  哀れな獲物は、キイィと小さな悲鳴を上げて、地べたに転がった。  容赦なく押さえつけ、振り回し、叩きつけ、止めを刺す。  濃い血の臭いが、湿った夜闇の大気を侵していく。  獲物は、虚ろに目を見開いたまま、びくびくとその身を幾度か痙攣させて事切れた。
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