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陽は兄からの仕送りを頼りにしている身だ。
確かに何かバイトをしようと思っていたけれど、それよりも、あの人に繋がるきっかけが欲しくて、陽は思わずブンブンと首を縦に振っていた。
違う意味での切羽詰った必死さが伝わったかもしれない。
「若くてピチピチした女の子が欲しかったんだけど、美少年もアリかなぁ。まあ中へ入ってよ。少し話しをしよう。訳アリっぽい子は好きだよ。ふふふ……」
前髪前線が後退している残り少ない髪を短くツンツンと立てて、白いシャツと黒パンツをすっきり着ているように見える。
でもどこと無く腰回りが重そうな中年体型の彼がここのマスターだった。
重そうな買い物袋を一つ手伝った。
心得たような笑みが優しげで意味もなく嬉しくなった。
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