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く。あれ?水分とっているのに私熱中症???45歳マイカ…職業スーパーでパート。子供が二人で小学生の女の子。夫は普通のサラリーマン。だったはずなのに…。次に目を覚ましたマイカが見た世界はさっきまで居たはずのパート先のスーパーでも無く、熱中症で担ぎ込まれた病院でも無かった。…そこにはブライアンアダムスが流れていてホコリっぽいハイエースの中で、三人の若いロン毛の男に除き込まれていた。「おい?マイ大丈夫かよ?」一人のロン毛男に抱き起こされた。金髪の長い髪と筋肉質な二の腕、甘いココナッツのサンオイルの香りり…それは、まぎれもなく25年前の彼氏卓也だった。「もう海着いたけどさ…なんか具合悪そうだから少し車で休んだほうが良いんじゃねぇか?俺達準備してるからさ。」クーラーボックスからポカリスエットを出して卓也はそれをマイカに渡した。マイカは受け取りながら頷いた。
ロン毛野郎達が居なくなって直ぐさまマイカは自分の顔をバックミラーで確認した。若い…ショートパンツの足もピチピチしてる。授乳と加齢で垂れてしまったはずのオッパイもパンパンだ。何故かわからないがSummerOf69にのせてタイムスリップしてしまった事をマイカは現実として受け止めてハイエースから降りた。1993年の夏の海が一面にひろがって眩しすぎた。
20歳の身体は驚くほど元気だった。足も腰も軽くて笑えてきた。あーこの位の歳で出産したら子育てもしんどくなかったかもしれない…心が45歳で20歳のマイカは改めて25年の重み、自分の年輪を感じた。
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