第2章 気になる彼女

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「翔太。お前よくあいつと話せるな」と春樹が言ってきた。 「そうだよ。皆んながあの子を避けてるんだぜ」と康夫も同じ意見のようだ。 「何だよお前ら。彼女は思ったよりもいい子だよ」 僕は本心を言った。 「お前、まさか?」と2人でにやにやしている。 「ば、馬鹿!違うって!そんなんじゃないよ」僕は顔を赤くして、すたすたと廊下に出て行った。 「おい翔太!何処行くんだ?授業始まるぞ!」 2人は、そう叫んでいた。 そんな時、ある事件が起こった。 放課後、教室の掃除をしていると、裏庭でわーわーと声がした。 窓から覗くと数人の男女の生徒が、1人の女生徒を囲んでいた。 「あれは?片岡さんじゃないか」僕は、思わず教室を飛び出していた。 「おいお前、陰気臭くて鬱陶しいんだよ」1人の男子生徒が言った。 「何でいつも本ばかり読んでるの?友達いないんだ」と女生徒も笑っている。 「おい!何とか言えよ!」ともう1人の男子が、花壇から出ているホースを持ち出し、蛇口をひねった。 すると、ズバッ!とホースから勢いよく、水が飛び出した。 「あっ!」 玲蘭はたちまち水浸しになった。 周りはげらげら笑っている。 「おい、早く脱いじゃえよ。風邪引くぜ」と男子はまだ笑っている。 その時、僕は息を切らしながら、彼女の前に飛び出していた。
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