3.肝試しスタート

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「いや、ドローンだ。だって、目の前をゆらゆら浮いてたんだよ?確かに、普段見るドローンの形ではなくて小さなボールが光ってる感じだったけど、今の技術力だ。羽なんかなくたって浮かせられるんだろう。だから、早くあのドローンを見つけて僕たちが不審者でないということを伝えないと、あれを飛ばしている人に不審者扱いされてしまうだろ?それを説明しようと近づいたら、またそっちの方に飛んで行ったからおっかけてきたというわけさ」 「また…とんで…きた…いやー!!」 ゆりこがその場にくずれ落ちた。 「竹野さん、大丈夫だ。すぐに戻ろう。池手名さん、戻りましょう」 「山本さん、わたしも手伝います。ゆりこ、大丈夫だからね」 みさきが山本の反対側に回り、2人でゆりこを抱え上げる。 「池手名さん、早く行きましょう」 山本に言われたが、いぞうに動く気配はない。 「先に戻っておいてくれ。僕はドローンにあやしいものではないと伝えてくる。不法侵入でつかまりたくはないからね。ドローンのやつ、ここにいないということは、その部屋にでも入ったのか」 いぞうが手術室を指差す。 「もう!池手名さん!」 みさきがイライラして感じでいうが、いぞうは動かない。 「工藤さん、ああなると来ないよ。先に僕たちだけで戻ろう。池手名さん!病院の外で待ってますから、早く戻ってきてくださいね」 「ああ、待っててくれ、すぐに戻るよ」 そう言い残し、いぞうが手術室に入っていった…
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