ビー玉の瞳

見たものは

「……ったくどいつもこいつも女とイチャイチャしやがって」
「直也、羨ましいって素直に言えよ」

俺、直也は幼なじみの健太と大学の夏休みで地元の海に遊びに来ている。
決して綺麗とは言えない海だが、海水浴シーズンになると海岸付近に住んでいる家族や県外から来ているカ
ップルで賑わっている。

「なぁ、健太ー誰か彼女紹介してくれよー
このままだと干からびて
乾いちゃいそうだぜー」

俺はきゅうりの1本漬けをぼりっと齧り目の前にいるカップルに羨むようにして太陽の光を体全身に浴びていた。