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みんなが集まり、纏まって冬弥に浮遊城まで送って貰うと、いつも見る雲海が目の前にある。
「何度見ても絶景だよね」
「雪翔、落ちるなよ?」
「那智さんだって近づきすぎてるよ?」
「それを言うなら兄貴だな……柵から乗り出してるし……って、航平も真似するな!」
「ちょっと見ただけだから!」
二人のやり取りを見ていると親子と言うよりは兄弟のようにも思えてくる。
「夏樹さん、雪翔とみんなで先に広間に行っててください。私はちょっと水盆と地図の方を見てきます」
「冬弥の統治してるところは青だろう?」
「ええ。たまには見ておかないと。今、山側が少し色が変わったり戻ったりするので」
そう言って行ってしまったので祖父に聞くと、「色が点滅してるところは注意の必要な黄色になりやすいんじゃよ。春は作物も沢山取れるが、それを狙う野党もおるでのぅ」
「そうなんだ。農家さん大丈夫かな?」
「なぁに、冬弥の管轄は基本平和じゃから心配はいらんよ。さてと、広間に行こうか……」
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