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「雪翔、遊んでるならこれも航平に持って行ってくれ。団子だ。狐達が喜ぶ」
「うん、わかった」
お皿を受け取り、一本ずつ配ってから自分のお皿の上にも置き、おにぎりが焼けるまで夏樹の所に行く。
「夏樹さん」
「おお、ちゃんと食べてるか?」
「うん。那智さんが焼き係になると、航平ちゃんが大変なことになるなーって思って、お爺ちゃん達の狐達も出してもらったの」
「あー、那智はああいったの好きだからな。バーベキューだっけ?いつも島でやってたし」
「手際いいのに、海鮮類しか料理できないなんてなんだか不思議」
「だろ?ま、南は海鮮が多いから仕方ないけど、航平は肉もちゃんと食ってるのか?」
「食べてるよ?下宿では色んなものでるから」
「那智に任せておくと魚ばかりになりそうでな」
「わかる気がする……。夏樹さんは料理しないの?」
「するぞ?狩りに行ったりした時は鳥も猪も捌くし、猪鍋はちょっとこだわりがあるんだ」
「なんだか意外。文官て、狩りとか苦手なイメージがあるから」
「普通はな?俺は京弥と一緒に、父上と叔父上に散々連れ回されたから叩き込まれたよ。魚や貝は島の爺様にみんな教わったんだ。那智もやれば出来るんだが、獣は昔から嫌がってたな」
「んー、僕も嫌かな?」
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