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このキャンプのために、島に2軒しかない宿のひとつが貸し切りになっている。サトさんの考えに賛同してくれるスポンサーの一軒だ。
宿にはお風呂はあるけれど、全員そこに入ることはできないので、高学年チームはもう一軒の宿のお風呂を借りに行く。
釣り客がメインのもう一軒の宿も、快く協力してくれているらしい。
子供たちは10歳から7歳の高学年チームと、6歳以下の低学年チームに分けられている。
そこで5~6人で1班になって同じ部屋で寝起きする。縦に割ればと思ったけれど、明日からの活動が違うらしい。
高学年チームの明日は、ボーイスカウトのように山に行くチームと、島の公民館でお年寄りに藁細工を教えてもらったり、島に伝わる民話を教えてもらうチームに分かれる。
低学年チームは遊ぶ。昼寝する。遊ぶ。
素敵なスケジュールだ。
行きの船の中で、子どもたちの携帯電話はまとめてサトさんが預かっている。そんな時間も体験するべきだと思う。彼らはきっと携帯やスマホと離れることなく生きていく世代なんだから。
女子なのに男子チームのフォローをする私は、低学年チームのフォローを希望して認められている。遊ぶ、昼寝する、遊ぶ。魅力的だと思った。アマチャンだった。
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