もうすぐ夏

4/4
前へ
/4ページ
次へ
「軽い熱中症のような感じだから、少し休憩すればすぐに良くなると思うよ」 「そうですか、先生ありがとうございます」 「それじゃあ、先生ちょっと職員室に用事があるから、何かあったら、職員室に来てもらえる?」 「分かりました」 僕の思った通り、奈央ちゃんは熱中症になってしまったらしい。 この炎天下の中、水分も取らずにずっといたらしい。まぁ軽く休憩すれば良くなるらしいから、それは不幸中の幸いだ。 「まったく。自分の体調ぐらいしっかり管理してよ」 「......昌也くん」 「え?何か言った?」 ...寝言のようだ。けど、奈央ちゃんは何で僕のことをこんなに好きでいてくれるんだろう。 普通に可愛いから他の人からモテそうなのに。 「...好きだよ。...昌也くん」 「え!?こんな大変な状況で.........」 「ちょっと保健室留守にしちゃってゴメンね。変わったことはあった?」 「いや、何もないです。じゃあ僕は部活に行くので」 「え...熱中症に気を付けて水分とってね!」 あんな不意打ちに言われたらドキドキしちゃうじゃん。 昨日、奈央ちゃん大丈夫だったのかな。まだ学校には来てないようだけど。 「おはよー昌也くん。」 「あ、奈央ちゃんおはよう。昨日は大丈夫だっ...」 「今日は最高気温30度超えるらしいよ!朝のニュースで、今年はいつもの夏と違うって言ってたよ。だから、昌也くん、私の付き合っていつもと違う夏にしよう!」 「だから、何でそうなるの!」 僕の夏は慌ただしそうです。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加